神戸大学 大学院理学研究科・理学部

入試情報

受験生へのメッセージ (大学院理学研究科)

理学研究科が求める学生像

 自然科学の中で最も基礎的な領域の教育と研究を担うという理学系大学院の役割に鑑み、何よりもまず数理的な自然を含む自然界の各種の現象に限りなき好奇心を抱き、それらの現象の背後にある理(ことわり)の解明に情熱を傾け、知的好奇心を刺激するところに自ら飛び込み、新しい知見を得ようとする意欲をもった学生を受け入れたい。

 同時に、理学分野における研究は非常に地味なものであり、基礎的な知識を一歩一歩積み上げることによってはじめて新しい概念の構築が可能になるということを理解させ、その上で、時には既存の知識や概念の正しさを疑うことをも辞さない強い意志 と、同時に異なる意見に対する柔軟な姿勢をもった学生を受け入れたい。

数学専攻が求める学生像

 数学専攻では、セミナーと講義の両方を活用して、学生が自らの力で数学研究の出発点に到達できるように指導し、同時に、自分が理解した事を他者に説明し理解させる能力(いわゆる良い教育者としての能力)を身につけさせる。その目的を達成するためには、大学で履修する数学の各分野の基礎に関して広い知識があることと、学生が専門にしようとしている分野に関してある程度高度な理解があることが必要である。

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物理学専攻が求める学生像

 物理学は、宇宙から原子、分子、そして素粒子に至る広いスケールの範囲にわたって、物質の構造と機能を根本原理から調べる学問であり、自然科学の中でも最も基礎的な学問分野です。その基本となっている量子力学は、20世紀最大の人類の英知であり、今日の高度に進化した科学技術文明を支えています。このような学問体系を深め、豊富な発展の原動力となってきたのは、物質の根源を探求する素粒子物理学と物質の様々な形態と性質を研究する物性物理学です。

 物理学専攻では、実験と理論の両面から素粒子物理学及び物性物理学の教育・研究を行っています。物質の究極の姿を追求する物理学は自然科学ならびにその応用技術の中心的位置にあるとの認識の下に、量子力学を基本として、学部における教育を更に発展させたミクロな立場から物質の根源的構造と機能を学ぶ教育を実施しています。

 また、独創的、学際的かつ先端的な研究に自ら積極的に参加することによって物理学に対するより高度な専門的知識の自主的習得に努め、将来基礎科学における先端的研究や創造的な技術開発を担うことができる人材を育成することを目的としています。物理学専攻では、この目的のもとで、基礎学力を備え、物理学に知的好奇心をもち、真理探究に喜びを感じる意欲あふれる学生諸君を求めています。

 入学試験では、物理学専攻における勉学と研究を遂行するために必要な、理学系学部の教養及び専門教育を修了した程度の物理と英語の筆記試験を課しています。また、筆記試験の結果だけではなく、面接による口頭試問によって基礎学力、発表能力、研究意欲を見ることにも重点を置いています。異なる経験をもつ研究意欲の強い人の存在は、周りの人にもよい影響を及ぼします。本専攻では、本学理学部だけでなく他大学の学生、あるいは留学生など異なる教育背景をもつ多様な人を広く受け入れます。

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化学専攻が求める学生像

 大学院において化学教育を受ける意義は、研究とはどのように行われているのかを身をもって具体的に知るというところにあります。したがって、大学院では各自が研究の場に身を投じ、独自の具体的な研究テーマを持って研究を行います。

 化学専攻では、超高分解能レーザーや超高速レーザーを用いた化学物質の構造と化学反応の研究、タンパク質の機能や構造に関する実験・理論的研究、超分子、フォトニクス、超イオン伝導体などの高機能性材料の開発、物質の革新的な合成手法、分離・分析法の開発などの研究で顕著な業績をあげています。このような第一級の研究の場で、研究室のメンバーとともに新しい化学の問題に挑み、プロの化学者となるための生きた知識と技術を身につけます。化学専攻では、化学のフロンティアを切り開く研究者を目指す、熱意とチャレンジ精神を持つ学生を求めます。

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生物学専攻が求める学生像

 生物学は、生物のゲノム内の遺伝情報に基づき生物が発生・成長・繁殖し、他の生物を含む環境要因の変化に応答して適応・進化していく過程を分子、細胞、器官、個体、集団レベルで研究する複合科学です。生物学専攻では、生物学諸分野についての深い知識と洞察力を持ち、さらに応用・開発技術に対応できる有為な人材を育成することを目的に教育と研究を行っています。

 特に、遺伝情報の構造・発現・制御、細胞内および細胞間の情報伝達系とそれに関連する分子の機能、生体分子とそのネットワーク構造、種や生態系の多様性維持にかかわる生物情報やシステム等の諸問題の解明に取り組んでいます。これらの問題に興味をもち、スタッフと共に挑戦し、その応用を目指す創造力豊かで、根気よく問題解決に取り組む学生を受け入れます。

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惑星学専攻が求める学生像

 当専攻は、地球惑星科学の多くの研究分野を有しており、また、海外の研究機関との交流も盛んにおこなっています。入学者はこれらの条件を生かし、学際性、国際性、総合性に富む研究を展開できることが期待されます。このため、英語によるコミュニケーション能力、広い範囲の専門基礎知識、計算機を用いたリテラシーの基礎を有することが望まれます。

 大学院では各自がテーマをもって具体的な研究をおこないますが、良い研究を完成するためには、豊富な知識・技術の他に、論理性、一貫した粘り強さ・執着心、等が必要です。これらは実際の研究の過程で獲得できるものもありますが、入学時にもこれらの点について、ある程度の資質を有することが期待されます。

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