神戸大学 大学院理学研究科・理学部

模擬授業

2017年度模擬授業・講義タイトル

数学科  物理学科  化学科  生物学科  惑星学科

数学科
M1. 方程式の地図を作ろう
 二次方程式の解の個数は2個、1個、0個の3種類があります。では二次方程式全部が住んでいる国を考えましょう。解の個数が2個、1個、0個の3種類の二次方程式たちはそれぞれどのようなところに住んでいるのでしょうか。同じ事を三次方程式で考えるとどうなるでしょうか。
講師 佐治 健太郎(数学専攻・准教授)
備考 講義、三次関数のグラフを書いたことがあることが望ましい。
M2. 図形と次元 
 本講義では、まずウォーミングアップとして3次元までのおかしな図形たちを紹介し、その後に4次元のもっとおかしな図形たちを紹介していきます。数学において次元とはその図形が持つ自由度の個数です。例えば、点は0次元、直線は1次元、平面は2次元、空間は3次元の図形と考えることができます。では4次元の図形はどんな形をしているのでしょうか。目には見えない世界を相手に数学と想像力を武器に立ち向かいます。
講師 伊藤 健一(数学専攻・准教授)
備考 講義
M3. 音楽の数理 * この授業の受付は終了しました
 この授業では、楽器が持っている「倍音」の仕組みを分析して、次のような問いに答えていこうと思います。クラリネットとフルートはだいたい同じ大きさ(長さ)なのに、クラリネットの方がずっと音程が低いのはどうしてでしょうか?スマートフォンのスピーカーは、男性の声の音程を出すには小さすぎるのに、私たちはどうして電話越しに男性と女性の声を聞き分けられるのでしょうか?
講師 ラスマン・ウェイン(数学専攻・教授)
備考 講義
M4. 距離でデータを分類しよう
 与えられた大規模なデータを、なるべく似た性質をもついくつかのグループに分類したいと考えます。データの項目数が2個であれば、散布図を作って眺めれば、なんとなくグループが見えてくるかもしれません。しかし、項目数が5個、6個、... 10個と増えていったらどうしましょう?この授業では、項目数が多いデータのグループ分けの統計学の手法のひとつである、クラスター分析法を紹介します。
講師 青木 敏(数学専攻・教授)
備考 講義。2点間の距離の式を学んでいることが望ましい。
M5. 解の公式の見つめ方
 2次方程式の解の公式は、数学だけでなく物理でもいろいろな場面で使われる基本的なものですが、3次以上の方程式はどうなっているでしょうか?実は3次方程式と4次方程式には解の公式があります。そしてしかも、5次以上の方程式には解の公式がありません(!)
 数学者がこのような答えにたどり着くには何百年もの時がかかりましたが、解の公式の仕組みが明らかになったことで、人類はこれまでになかった『数学の理解の形』を手にすることになりました。波及範囲は広く、たとえば、図形を扱う幾何学にも発想の転換がもたらされています。
 この授業では、3次方程式と4次方程式を解いて、その仕組みを見つめてみたいと思います。
講師 谷口 隆(数学専攻・准教授)
備考 講義
物理学科
P1. 光と色の科学 
 私たちの身の回りには様々な形で色が現れます。もし色を取去ったら、この世の中は実に味気ないものになるでしょう。空や海は青い。夕焼けは赤い。虹は七色。蜃気楼がみえる。電灯や発光ダイオード(LED)が光る。花火が輝く。では、色はなぜ生じるのでしょうか?光は波としての性質をもちますが、異なる波長の光は異なる色として人間の眼に認知されます。物理学の言葉で言うと、異なる色に見えるものは異なる光の波長分布(光スペクトル)をもちます。また光は波であるために、屈折、回折、干渉、散乱など、単なる光線としては扱えない波の性質をもっています。高速インターネットを支える光通信やCD・ブルーレイプレーヤーにも深く関係しています。この授業ではレーザーや光学素子を用いた簡単な実験を交えながら、「光と色の科学」について図や写真を使って易しく解説します。
講師 河本 敏郎(物理学専攻・教授)
備考 講義と実演
P2. 液体窒素を使って極低温の世界で遊んでみよう
 身の回りにある空気は窒素と酸素で出来ています。普段の生活では気体の窒素も77K(摂氏マイナス196度)では液体です。物を極端に冷やすと日常とは違った世界が広がっています。高温超伝導体を知っていますか?液体窒素につけると電気抵抗ゼロの超伝導状態になり,磁石がその上に浮きます。マイスナー効果という現象です。手品ではありません。その他、身近の物を液体窒素につけて遊んでみましょう。普段の生活では見られない未知の体験が待っています。
講師 大久保 晋(物理学専攻、分子フォトサイエンス研究センター・准教授)、
藤 秀樹(物理学専攻・教授)、菅原 仁(物理学専攻・教授)
備考 講義と実演 (1クラス最大で50名まで)
P3. 超伝導の話
 金属などを非常に低い温度まで冷やすと、電気抵抗が突然ゼロになってしまう場合があります。これが超伝導とよばれる現象です。超伝導が起こる温度は臨界温度とよばれますが、30年ほど前まで臨界温度はたかだか摂氏マイナス250度でした。現在ではずっと高い臨界温度をもつ物質がいくつも発見されていて、応用面での期待が集まっています。超伝導物質のもつ性質や、なぜ電気抵抗が消失してしまうのかについて、できるだけわかりやすくお話したいと思います。
講師 久保木 一浩(物理学専攻・准教授)
備考 講義
P4. 素粒子と宇宙
 科学技術の発展とともに、我々は少しずつ極微の世界、また遙か彼方の宇宙の様子を見ることができるようになりましたが、「物質の根源は何だろうか」、「我々の住む宇宙はどうなっているのか」という2千年以上も昔から問われ続けられている人類共通の素朴な疑問に、我々は未だに明確な解答を見つけることができません。これにチャレンジしているのが素粒子物理です。素粒子と宇宙というのは、一見両極端であるように感じられるかもしれませんが、実は、宇宙の始まりを理解するためには、素粒子のことをもっともっと知る必要があるのです。皆さんも自然の神秘についての素朴な疑問を発してみませんか。この授業では、神戸大学の素粒子実験グループが進めている研究、「大型加速器を使った素粒子実験」、「初期宇宙の痕跡を探るための宇宙線観測」を中心に、我々がどんな謎に迫ろうとしているのか紹介します。
講師 藏重 久弥(物理学専攻・教授)、山崎 祐司(物理学専攻・教授)、
竹内 康雄(物理学専攻・教授)、身内 賢太朗(物理学専攻・准教授)、
越智 敦彦(物理学専攻・准教授)、前田 順平(物理学専攻・講師)、
鈴木 州(物理学専攻・助教)
備考 講義
P5. 相対論の不思議な世界
 私達は相対論の世界に住んでいます。この理論は、速さが光速に近づいた場合や重力が極端に強くなった状況では、私達の常識はもはや通用しないことを教えてくれます。私達は誰もが同じ時間を共有し、長さは誰が測っても同じであると思っていました。しかし、人によって時間の進み方や長さは異り、重力によって時間や空間は歪むというのが、我々が住んでいる宇宙の本当の姿だったのです。私の講演では時間の遅れや、長さの収縮、空間の歪みなど相対論の不思議な世界へ皆さんをお連れしたいと思っています。
講師 坂本 眞人(物理学専攻・准教授)
備考 講義
化学科
C1. 分子の結合と反応 * この授業の受付は終了しました
 分子は原子同士がつながって出来ており、そのつながり方は自然界の法則に支配されている。また、化学反応は原子同士の結合が切れて、別の場所で新たな結合ができることで進んでいく。安定な分子を反応(変形)させるにはエネルギーが必要であり、そのエネルギーは熱であったり光であったりする。本模擬授業では、こういった分子の構築や光を使った反応のメカニズムについて解説する。
講師 和田 昭英(化学専攻,分子フォトサイエンス研究センター・教授)
備考 講義
C2. 光触媒の分子科学
 太陽光のエネルギーを化学反応に利用するしくみが光触媒です。光触媒の研究開発で日本は世界の先頭を走っていますが、先頭を走り続けるためには、動作原理をはっきり理解することが必要です。この講義では光触媒のイロハと動作原理研究の一端を紹介します。
講師 大西 洋(化学専攻・教授)
備考 講義
C3. 光合成と超高速エネルギー移動
 光合成は、環境維持や食糧供給など、地球上の生命活動を支える役割を担っています。光合成生物は、タンパク質中に存在するクロロフィルなどの色素を用いて光エネルギーを吸収します。吸収された光エネルギーは分子の励起エネルギーとして色素間を移動し、電子の流れへと変換を行う反応中心に集められます。このエネルギーが移動する過程は、10兆分の1秒から10億分の1秒の間に起こります。本模擬授業では、エネルギーが色素間を移動されていく様子を実時間で観測した結果を紹介しながら、光合成生物がどのように光エネルギーを利用しているかを解説します。
講師 秋本誠志(化学専攻,分子フォトサイエンス研究センター・准教授)
備考 講義
C4. タンパク質の構造を見てみよう * この授業の受付は終了しました
 私たちの体のなかには約10万種類ものタンパク質があります。どのタンパク質も20種類の決まったアミノ酸でできているにも関わらず、それぞれのタンパク質は大きさも違えば形もさまざまです。これらのタンパク質が色々な働きをすることで私たちの命は成り立っています。この講義では、体のなかで働くタンパク質をいくつか紹介します。さらに、最近の研究でわかってきたタンパク質の構造が形づくられる仕組みや、これが上手くいかなくなった場合に起きる病気について話したいと思います。
講師 茶谷 絵理(化学専攻・准教授)
備考 講義
生物学科
B1. 細胞の情報伝達ーがん化と受精の分子メカニズム  * この授業の受付は終了しました
 私たちの体を構成する細胞は、細胞内外の様々な「情報」を受容・感知し、適切に応答することで生命活動を営んでいます。例えば、ホルモンや成長因子により細胞は増殖や分化が促進されたり、近隣細胞と接触したり栄養不良になると細胞分裂を停止します。紫外線や病原体により損傷を受けると細胞が自殺することもあります。では、これらの「情報」は細胞にどのように受け取られ、伝達されるのでしょうか? これまでの研究から、情報伝達のシステムが破綻すると「がん」を始めとする様々な病気を引き起こすことが分かってきました。本講義では細胞のがん化や卵細胞の受精などを例にとり、最近の情報伝達の分子メカニズムについて解説します。
講師 岩崎 哲史(生物学専攻・助教)
備考 講義
B2. 陸上植物の成り立ちと進化  
 私たちの身の回りには、緑の植物があふれています。46億年の地球の歴史の中で、植物が陸上に進出したのは約5億年前、それより岩石に覆われただの荒れ地でしかなかった地上は少しずつ緑で覆われ、続いて昆虫や脊椎動物が陸上に進出することになりました。本講義では、地球の環境と生態系を大きく変えた陸上植物の成り立ちと進化について、様々な研究成果を交えながら概説するとともに、今後の研究の方向性についてもいくつか紹介したいと思います。
講師 石崎 公庸(生物学専攻・准教授)
備考 講義
B3. 光と色と水で生きる
 私たちが住む青い地球には、多様な生命が満ち溢れており、太陽から届く光と、地球表面の7割を占めている海に蓄えられた水が、この地球の環境と生命を支えています。海の中で進化してきた藻類と乾燥した陸上に侵出した植物は、30億年をかけて大量の酸素と有機物を生み出し、地球の環境を自ら変えてきました。藻類や植物がもつ緑色の光合成色素は、地球に届く太陽の光エネルギーを吸収して、安定な水(H2O)を分解します。そして、その過程で生みだされた電子とプロトンが還元力と生体エネルギーをつくることで、生命活動を維持しています。海の中で多様な進化を遂げた藻類では、この緑色の色素に加え、青、赤、橙、黄などのカラフルな色素が光合成に関わっています。この授業では、私たちの命の根源を支え続けている光合成の世界の一端を紹介します。
講師 村上 明男 (生物学専攻・准教授)
備考 講義
惑星学科
W1. 南海トラフで発生する海溝型巨大地震について
 今世紀前半にも駿河~南海トラフで発生することが懸念されている海溝型巨大地震である東海・東南海・南海地震がもたらす災害は計りしれない。本講義では、多方面からのアプローチによって明らかになってきた過去の東海・東南海・南海地震について紹介する。今後、発生することが懸念されているこれらの地震についても最近の研究成果を踏まえて、その実像に迫る。
講師 吉岡 祥一(惑星学専攻、都市安全研究センター、惑星科学研究センター・教授)
備考 講義
W2. ダイアモンドで地球内部をのぞく -超高温・高圧の世界-
 我々のすむ地面の下にはどのような世界が広がっているのでしょうか。人類が掘ったもっとも深い穴の深さは12km (地球の直径のわずか0.1%)に過ぎません。高温と高圧の世界である地球内部は人類最後の秘境であるといえます。本授業では、ダイアモンドを利用して地球内部を「のぞく」ことができる高圧発生装置の紹介をはじめ、高温高圧の下で物質がどのように振舞うのか、そして地球の中はどのような構造をしていると考えられているのかについて説明します。
講師 瀬戸 雄介(惑星学専攻、惑星科学研究センター・講師)
備考 講義
W3. 火山の噴火と災害
 日本は110の活火山を有し,数年に一度の割合で,日本の何処かで噴火が起きています。火山は美しい景観を持ち,人々を引きつけますが,一度噴火が起これば,人命や資産を失うなどの災害も引き起きします。火山の源となるマグマの多様性を反映して,火山噴火現象やその結果生ずる火山噴出物・火山体は様々です。火山国日本に生活する者として,知っておくといずれ役に立つかも知れないこうした火山現象について,噴火現象・火山災害・噴火予知をキーワードとして分かり易く解説します。
講師 鈴木 桂子(惑星学専攻、海洋底探査センター、惑星科学研究センター・教授)
備考 講義
W4. 惑星探査から明らかにされる小惑星の起源 
 惑星探査により太陽系の様々な天体の姿が明らかになってきています。その中で小惑星は惑星が成長する様々な段階を凍結したタイムカプセルと言えます。この小惑星の起源を天体衝突をキーワードに最近の小惑星探査の話を交えながら講義します。
講師 荒川 政彦(惑星学専攻、惑星科学研究センター・教授)
備考 講義
W5. 惑星、衛星、リングの起源
 我々の太陽系にある惑星には、地球のように1つの衛星(月)しかもたないものもあれば、木星や土星のように多数の衛星をもつものもあります。また、木星や土星のような巨大惑星はリング(環)をもっています。これまでの探査で明らかになった惑星のリングや衛星の姿を紹介し、惑星、衛星、リングの起源について解説します。
講師 大槻 圭史(惑星学専攻、惑星科学研究センター・教授)
備考 講義