神戸大学 大学院理学研究科・理学部

News Release

2020.11.17

惑星学専攻の牧野教授らの研究グループが Preferred Networks 社と共同開発した深層学習用プロセッサーMN-Core? を搭載したスーパーコンピュータMN-3が、消費電力あたり性能世界第2位となりました。

 神戸大学大学院理学研究科の牧野教授と株式会社Preferred Networks は理化 学研究所AICS/R-CCSの協力のもとに深層学習向け超低消費電力プロセッサ MN-Core? を搭載した、PFNの深層学習用スーパーコンピュータMN-3が、最新 のGreen500*1リストにおいて、世界第2位に認定されました。MN-3は、スーパー コンピュータの電力あたりの演算性能(省電力性能)を示す、High Performance Linpack(HPL) ベンチマーク*2で26.04Gflops/W*3(1W・1秒あたり約 260億回の演算)の処理性能を実現しました。これは、歴代のGreen500リストに おける最高性能であった、MN-3 が 2020年6月に達成した 21.1Gflops/Wを23% 更新するものであり、今回1位となった NVIDIA DGX SuperPOD の 26.2 GF/W とわずか 0.6% の差であり、世界が競い合う「深層学習用スーパーコンピュー タの超低消費電力化」において、MN-Core?およびMN-3の技術が世界トップレベ ルであることが証明されました。
 神戸大学からは、惑星学専攻の牧野淳一郎教授、惑星科学研究センターの野村 昴太郎特命助教、細野七月特命助教が、本共同開発に参加しています。  詳しくはこちらをご覧下さい。
 MN-3は、JAMSTEC (国立研究開発法人 海洋研究開発機構) 横浜研究所 シミュ レータ棟に設置され、2020年5月より稼働を開始しています。 今回の測定に使ったシステムは、MN-3全体のうち32ノード、MN-Core? 128個です。

  • *1 ピーク性能 (理論値): 3.14Pflops
  • *2 連立一次方程式を解く計算速度 (HPLベンチマーク) : 1.65Pflops
  • *3 消費電力1Wあたりの性能: 26.04 Gflops/W

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