神戸大学 大学院理学研究科・理学部

News Release

2021.03.23

内海域環境教育研究センターの村上明男准教授らの研究グループは、 藻類の光合成アンテナ色素の適応進化に関する仕組みの一端を明らかにしました。

 藻類は水の中のいろいろな光環境のもとで光合成を行えるように、色や形の異なる様々なアンテナ色素タンパク質を持っています。 今回、神戸大学・モンタナ大学・琉球大学・静岡大学の研究グループは、海に生息する変わった藍藻アカリオクロリスの解析から、 不要になったアンテナ色素を一旦放棄し、後になって再び獲得していたと考えられる光合成の進化に関する新たな知見を示しました。 この研究は、淡路島を含む日本の沿岸やアメリカ西海岸などの海岸生物から分離した多数の培養株を用いたゲノム解析から 明らかになりました。再獲得したアンテナ遺伝子群が光合成反応に寄与できるようになる仕組みなどは不明ですが、 新たなアンテナ色素を光合成に組み込むことで利用できる光の波長(色)を変えられることが明らかになりました。
 本研究成果は令和3年2月10日にCurrent Biology誌にオンライン掲載されました。
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