神戸大学 大学院理学研究科・理学部

News Release

2022.11.25, updated:2022.12.16

化学専攻の津田明彦准教授のグループが、工業生産モデルとなるフロー光オン・デマンド合成システムの開発に成功

ポリマーや医薬品中間体など、様々な化学品がホスゲンを原料として生産されています。しかし、ホスゲンは極めて高い毒性を持ち、その使用には安全性のリスクが伴うため、それを代替できる新たな方法や化学物質の開発が社会から求められています。神戸大学大学院理学研究科の津田明彦准教授の研究グループは、産学官で連携して、クロロホルムを原料とする新たなフロー光オン・デマンド合成システムの開発に世界で初めて成功しました。このシステムを使って、高変換効率(96%以上)かつ短時間(露光1分以内)で、 クロロホルムから、ホスゲンを原料とする化学品合成を達成できました。安全・安価・簡単に、かつ低環境負荷で、 多種の化学品合成に利用でき、それらを大量に連続合成することができます。 工業生産のモデルシステムとして将来の大型化が期待されます。

本研究成果は2021年2月に特許出願し、2022年1月に国際出願、 2022年8月の特許公開を経て、2022年11月11日に、関連の学術論文がOrganic Process Research & Development (OPR&D)にweb掲載されました。

Web掲載の後、下記のメディアで本成果が報じられました(12/8 時点)。 研究開発において主要な役割を果たした岡田稜海君(M2)と劉悦君(2021年度修了生)の活躍が、 Chem-Stationのスポットライトリサーチで取り上げられています。

  1. Willey社の化学ニュースサイト ChemistryViews
  2. 神戸大学からプレスリリース(国内11/16・国際11/21)
  3. 日刊工業新聞(11/18)
  4. ニュースイッチ by 日刊工業新聞社(11/21)
  5. 多数の海外ソーシャルメディア
  6. 日経電子版 (11/25)
  7. Chem-Station (ケムステーション) スポットライトリサーチ(12/8)
  8. 日経クロステック (12/13)
  9. 日経テックフォーサイト (12/13)

研究成果およびメディア報道の詳細は下記から御覧下さい。

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