神戸大学 大学院理学研究科・理学部

News Release

2023.04.21

生物学専攻の菅澤 薫教授らの研究グループが、DNA損傷修復の正確性を保証している分子メカニズムを解明し、その成果をNature誌に発表しました。

 神戸大学バイオシグナル総合研究センターの菅澤 薫教授(理学研究科生物学専攻 兼任)と国立遺伝学研究所の花岡文雄所長、 米国国立衛生研究所のWei Yang博士らの国際研究グループは、紫外線や化学発がん物質などによって生じる様々なDNA損傷を修復する過程(ヌクレオチド除去修復)で、 修復の失敗を防いでいる精巧な分子メカニズムの解明に成功しました。ヌクレオチド除去修復で働く色素性乾皮症の 原因遺伝子産物(XPA, XPB, XPC, XPD)がどのようにしてDNA損傷の存在を感知・確認し、無用な変異の発生を防いでいるか、 クライオ電子顕微鏡法を用いた分子構造解析により、それぞれのタンパク質の詳細な機能が明らかになりました。 今後、がんをはじめとする様々な疾患を防いでいるヌクレオチド除去修復機構のさらなる理解につながることが期待されます。

 本研究成果は、2023年4月20日(日本時間)にNature誌に掲載されました。 詳しくはこちらのページをご覧ください。

ニュース一覧