研究関連
惑星学専攻「ASURA+BRIDGE」グループが、2024年度HPCIソフトウェア賞で奨励賞を受賞
2024/08/07
HPCIソフトウェア賞は、計算科学の分野に貢献した大規模数値シミュレーションなどのソフトウェア開発を行った若手開発者・団体、また若手の普及に貢献した人・団体を奨励するために一般社団法人HPCI コンソーシアムによって創設されました。今年は2回目になります。
惑星学専攻の牧野淳一郎特命教授の研究グループが開発した 「FDPS」は、一つの粒子系シミュレーションのソースコードから、ノートパソコンからスーパーコンピュータ富岳に代表されるような非常に多くのCPUコアを持つ計算機、またはGPUなどの加速器を搭載した計算機まで様々な計算機で効率的なシミュレーションを実現する実行プログラムを生成するためのフレームワークです。
元々は富岳の前の京コンピュータの時代に開発され、今も最新の計算機に対応し、広く利用されてきています。
同じく惑星学専攻の斎藤貴之准教授の研究グループが開発した ASURA+BRIDGEは、星団の形成と星団の進化を同時に扱うために、ガス及び星・暗黒物質の進化を扱う銀河形成用シミュレーションコードに、星団中での恒星の精密な軌道進化を扱うための高精度時間積分アルゴリズムを搭載した新しいコードです。このシミュレーションコードを使うことで、星団の形成と進化を一つづきのものとして扱った研究ができるようになりました。
「ASURA+BRIDGE」の中でも 「FDPS」 が利用されています。
このようなシミュレーション技術の開発を進めることで今後も新たな天文学・惑星学の研究が展開できると考えています。