化学専攻物理化学講座・博士後期課程修了生の日浅巧さんが、
ナノプローブテクノロジー奨励賞を授賞されました。
2014.01.22
化学専攻物理化学講座・博士後期課程を2012年9月に修了した日浅巧さん(現東レ)にナノプローブテクノロジー奨励賞が授与されました。在学中の研究成果が「FM-AFMを用いた界面液体ナノ構造の探索的研究」として高く評価されました。この賞は
日本学術振興会ナノプローブテクノロジー第167委員会
が、ナノプローブテクノロジーの進歩発展に大きく寄与した35歳以下の研究者個人を顕彰するもので、これまで16年間に16名の受賞者がでています。
日浅さんは、原子間力顕微鏡の探針にかかる力を10pN程度の高い精度で計測することによって、固液界面に存在する厚さ数nmの界面液体の二次元構造情報を取得しうることを系統的な実験によって示しました。「固くて大きな顕微鏡探針を使って柔らかくて小さな液体分子に起因する力を正しく計測できるはずがない」という既製観念を覆すべく、(株)島津製作所および京都大学と協力して、固体組成・液体組成・顕微鏡探針形状を系統的に変化させた研究を展開しました。最先端のナノプローブテクノロジーの所産である原子間力顕微鏡を、化学者が得意とする系統的な研究手法と組み合わせた実験方法論を、広く深く探索した意義が評価されました。
固液界面を走査する探針
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