化学専攻・松原亮介准教授、井上リサーチアウォードを受賞
2014.02.04
化学専攻・松原亮介准教授が、
井上科学振興財団
より、このたび第6回井上リサーチアウォードを受賞されました。
井上リサーチアウォードは、自然科学の基礎的研究で優れた業績を挙げ、更に開拓的発展を目指す若手研究者の独創性と自立を支援することを目的としています。
松原亮介准教授らは、生体内の重要なシグナル伝達物質である一酸化窒素を放出することで知られるフロキサンというヘテロ環化合物の新規合成法を近年報告しました。フロキサンは一般性のある合成法が知られておらず、創薬研究へのボトルネックとなっていました。この問題の解決の糸口を見つけた松原准教授らは現在、光やpH変化などの外部刺激に応答して一酸化窒素を放出するフロキサン分子の創製を目指して研究を行っています。神経細胞からの一酸化窒素放出は、学習や記憶のメカニズムとして提唱され、アルツハイマー病やてんかんの病態と深く関わっていることが示唆されています。上記フロキサン分子はその生化学実験ツールさらには医薬品リード化合物として貢献することが期待されており、このような業績と今後の研究展望が評価されての受賞となりました。
松原准教授の研究室ウェブサイト:
http://www.chem.sci.kobe-u.ac.jp/staff/Matsubara/
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