研究関連
惑星学専攻・大槻圭史教授らの研究グループは、すばる望遠鏡による観測で木星トロヤ群小惑星の色と大きさの新たな特徴を発見し、その成果をAstronomical Journal誌に発表しました
2026/04/09
木星の公転軌道には、その進行方向の前方と後方に、小惑星が安定して存在できる領域があります。 これらの領域に分布する小惑星群は「木星トロヤ群小惑星」と呼ばれ、太陽系の形成や進化を探るうえで重要な手がかりを与えてくれます。
惑星学専攻・大槻圭史教授のグループでは、産業医科大の吉田二美准教授、国立天文台ハワイ観測所の寺居剛研究員(いずれも神戸大学大学院出身)と協力し、 すばる望遠鏡を用いた太陽系小天体の観測研究を進めています。 2022年には、惑星学専攻の大学院生が筆頭著者となった論文で、 すばる望遠鏡による観測から微小トロヤ群小惑星のサイズ分布(天体の大きさと個数の関係)を明らかにしました。 さらに、この結果を、2021年に別の大学院生が筆頭著者となった論文で 同望遠鏡を用いて求められたメインベルト(小惑星帯)のサイズ分布と比較することで、 トロヤ群小惑星の総数がメインベルトの小惑星総数に比べて約1桁少ないことが示されました。
今回、同グループが発表した新たな論文では、すばる望遠鏡の初代広視野カメラ Suprime-Cam による観測から、 小さなトロヤ群小惑星は色で明確な分類はできず、また色によるサイズ分布の違いも見られないことが示されました。 これは、トロヤ群小惑星の起源や進化を理解するうえで重要な新知見です。
本研究はすばる望遠鏡を用いた成果として、国立天文台ハワイ観測所のホームページでも紹介されています。 詳細はこちらをご覧ください。
参考サイト
論文情報
- Yoshida, F., Terai, T., Ohtsuki, K. (2026). “Color and size distributions of small Jupiter Trojans.”