研究関連

神戸大学大学院理学研究科物理学専攻の南晶子さん(研究当時博士課程前期課程),藤秀樹教授を中心とする研究グループの論文が Journal of the Physical Society of Japan誌のEditors’ Choiceに選ばれました

2026/08/05

  超伝導はクーパー対とよばれる2つの電子が逆向きに自転(スピン)をしながら対形成するスピン一重項状態と2つの電子が同じ向きにスピンして対を作るスピン三重項超伝導状態があります。 超伝導体の多くは前者のスピン一重項に分類されます。一方、後者は約60年前の1961年に理論が提唱され、40年以上前の1983年に金属間化合物UBe13がその候補物質として見つかりました。 その後いくつかの化合物で見つかっていますが、その複雑な物理特性のため詳細は謎のベールにつつまれていました。スピン三重項超伝導状態を解明するには対スピン状態を直接調べる必要があります。 当該グループは、核磁気共鳴(NMR)法を用いたスピン状態の精密測定を行い、この物質の対スピン状態の直接検出に成功し、完全超伝導ギャップをもつスピン三重項超伝導状態であることを明らかにしました。 この状態は、理論的にはトポロジカル・スピン三重項状態とよばれ、新奇量子状態の実現が期待されます。 この研究は、40年以上謎のベールに包まれたスピン・三重項超伝導体の性質を明らかにしたもので、40年来の謎を解明しただけでなく、次世代量子コンピュータなどへの応用が期待されています。

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