神戸大学大学院理学研究科・理学部


化学専攻・津田明彦准教授が文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。	2013.04.08


文部科学大臣表彰若手科学者賞は、我が国の科学技術分野において高度な研究開発能力を有する若手研究者を対象に文部科学省より与えられるものです。　津田准教授は、「巨大π共役分子と機能性超分子集合体の研究」において、可聴音と分子の物理的な相互作用に着目し、可聴音を感じ取ることができるナノファイバーの開発に成功しました。音は生命や物質と様々な関わりを持っていますが、分子レベルにおいて音と物質の関わりはほとんど明らかになっていません。ポルフィリンなどのπ共役分子からなる超分子ナノファイバーの溶液に、人の声と同程度の周波数の可聴音を照射すると、ナノファイバーが音の進行方向に沿って整列するという極めてユニークな現象を発見しました。　津田准教授は、自身が専門としてきたπ共役分子や超分子集合体の科学に、まったく異色な音響学を取り入れ、これまで知られていなかった様々な新現象を見出し、世界的に注目される研究成果を得ました。本研究成果は、音に応答する分子機械の開発、食品科学、材料科学、医療への応用など、様々な分野に波及すると期待されます。

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