神戸大学 大学院理学研究科・理学部

News Release

2021.07.14

惑星学専攻の瀬戸雄介講師らの研究グループが、太陽系の天体衝突が記録された結晶の原子配列が生成する過程を世界で初めて実験的に計測し、その成果がNature Communications誌に掲載されました。

 惑星学専攻の瀬戸雄介講師を含む、京都大学・神戸大学・海洋研究開発機構・理化学研究所・高輝度光科学研究センター・大阪大学の共同研究グループは、太陽系の天体衝突が記録された結晶の原子配列が生成する過程を、世界で初めて実験で計測しました。
 今から46億年前に、誕生したばかりの太陽の周囲で無数の小天体が衝突と合体を繰り返して地球型の惑星が形成されました。これらの小天体では衝撃圧縮により構成物質の変化が起きたと考えられています。本研究ではこのような状況を再現するために、フォーカスしたレーザーパルスを結晶に打ち込んで衝撃圧縮を引き起こし、その直後に同じ場所にフォーカスしたフェムト秒X線パルスを照射して、原子配列をX線回折法で記録しました。実験の結果、このような短時間の圧縮においてその開始からわずか1億分の1秒後に高密度の原子配列が生成することがわかりました。この速さは従来の見解を覆すものです。
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