News Release
2022.04.11
化学専攻の秋本誠志准教授、植野嘉文研究員らの研究グループが、真核生物で初めて、光化学系I多量体の構造を解明しました (Nature Communications誌に掲載)。
岡山大学の長尾特任講師、加藤特任准教授、沈教授、神戸大学の秋本准教授、理化学研究所の堂前ユニットリーダーらの研究グループは、 灰色藻 Cyanophora paradoxa(以下、シアノフォラ)から光化学系I(PSI)を単離し、 その立体構造をクライオ電子顕微鏡単粒子構造解析により明らかにしました。 立体構造解析の結果、シアノフォラPSIは四量体を構成することが判明しました。 以前に報告したシアノバクテリアのPSI四量体(注釈1)と比較すると、単量体間の結合様式が異なりました。 また、時間分解蛍光分光法により励起エネルギー伝達について解析した結果、シアノフォラPSI四量体とシアノバクテリアPSI四量体とでは 明確な差異が現れました。 本研究成果は、日本時間 3月30日(水)、英国の科学雑誌「Nature Communications」に掲載されました。 詳しくはこちらをご覧ください
- 注釈1. シアノバクテリアのPSI四量体: 「四量体を形成する光化学系Iの立体構造を解明 ~光合成生物の適応進化を解明する手がかりに~」"神戸大学研究ニュース"をご参照下さい。